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第7章 波乱の予感

「あえて順番をつけるなら、俺は主婦の方が大変なんじゃないかって思ってるし。ご飯ひとつ作るのにしたって、予算内で栄養面を考えながら献立立てて買い物して…それを毎日だよ？気が遠くなるような作業だ」

特に深く考える事なくサラダにドレッシングをかければ、またしてもテーブルの向こうから無言の圧を感じる。

賢哉は、今朝二度目の謝罪をする。

「はい、ごめんなさい。ちょっとかけ過ぎました」

市販されているものよりも油を控えめに作ってくれている安心感もあり、ついつい多めにかけてしまうのだが、それだと結局ほとんど意味がない。

自分の健康を考えて叱ってくれていると分かるから、その場はすぐに反省するのだが、なかなかどうして継続しての実践が出来なかったりする。

完全に信用してくれてはいないだろう妻の顔をさりげなくかわす意味も込め、賢哉はレタス大口で噛み締めた。