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乳房星(再リフォーム版)
第33章 願いごとの持ち腐れ
「義兄さん…」
「なんぞぉ~」
「どうして…義父さんの知人の娘さんをぼくに紹介したのかなァ~」

裕介は、ややあきれ気味の声でけんちゃんに言うた。

「オメー、ほしくないのかよぉ~」
「ほしくないのかよぉ~って…」
「オメー、好きなカノジョがほしいと言うたじゃないかえ…オメーのためにオレと義姉さんはあちらこちらを回ってお願いしたのだぞ…素直にうれしいと言えよなぁ~」

倫子は、過度に優しい声でけんちゃんに言うた。

「賢也さん、ほら座って…」

倫子は、すみれさんの向かいの席にけんちゃんを強引に座らせた。

世話焼きの女性店員さんは、ケースの中から焼き栗モンブランとフランスアップルタルトを出してお皿に盛りつけて、お盆に載せた。

続いて、別の店員さんがいれたトールのドリップコーヒーをお盆に載せた。

その後、けんちゃんとすみれさんの元に運んだ。

「はーい、焼き栗モンブランとフランスアップルタルトよぉ~」

女性店員さんは、けんちゃんとすみれさんにトールドリップコーヒーと焼き栗モンブランとフランスアップルタルトを差し出した。

このあと、けんちゃんとすみれさんはお話しを始めようとしていたが、話が思うように進まずにコンワクしていた。

さて、その頃であった。

またところ変わって、尾鷲市の国道42号線沿いにあるオシャレな洋風建築のレストランにて…

この時、多賀家の親類のご子息さまの結婚披露宴が開かれていた。

たつろうさんの実家の4・5世帯の実家の家族は、指定された席でランチを摂っていた。

ちょうどその時だったけど、さよこの両親が多賀家の4・5世帯の家族のもとにずうずうしくやって来た。

さよこの両親は、4・5世帯の家族たちに『なんぞくわせろ』と言うて空いているイスに座った。

それからひと間隔置いて、さよこの両親は政子六郎夫婦にカネをユウヅウしてくれと言うた。
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