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乳房星(再リフォーム版)
第79章 恋一夜
「ちょっと社長さん。」
「奥さま。」
「なんでAくんを叩くのよぉ~Aくんにどんな落ち度があるのよぅ~」
「落ち度があるから叩いた!!」
「だからなんの落ち度があるけん叩いたのよぉ~」
「(Aくん)がお弁当を二つも食べていたから叩いた!!(Aくん)は甘やかされて育ったから叩かんと言うこと聞かんナマクラだ!!」
「ワーンワーンワーンワーンワーン…」
「ちょっと社長さん!!従業員さんたちのお弁当の注文数を確認しているの!?」
「注文しているよぅ~」
「ほんならもう1回数え直しなさいよ!!」
「分かったよぅ~」

社長さんは、8人の従業員さんたちが食べているお弁当を取り上げた。

「なにすんだよ!!」
「ドロボー!!」
「待ってくれぇ…もう1回数え直すから…待ってくれぇ~」

社長さんは、お弁当を取り上げたあと足早に会社に戻った。

お弁当を取り上げられた8人の従業員さんたちはソートー怒り狂っていた。

社長さんが数え直している間に、彼らは職場放棄してマージャン店へ遊びに行った。

この時、政子は将之がここでお弁当を食べなくなったことに気がついた。

もしかしたら、将之は給与引きで注文して食べるお弁当に不満があるのではないのか?

どう考えても答えが出なかった。

そんなことよりも、政子は頭の痛い問題を抱えていた。

頭の痛い問題は、和子のことであった。

朝と晩に食べる食事の分量がひとつ足りない日が多く続いているので、政子はフシンに思っていた。

政子は『優香が作り忘れた』と言うた。

けれど優香は『家族全員に行き渡るように作っている。』と言うてハンロンしている。

…ので、嫁姑間の関係が険悪になった。

その一方で、和子が両親の想いにこたえないのでイライラが高まっていた。

いつになったら白馬の王子さまは和子を迎えに来るのか…

いつになったら、この家のリフォーム代を払うことができるのか…

政子ひとりがカリカリカリカリイラつくので、家族全員がウンザリしていた。
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