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乳房星(再リフォーム版)
第142章 春遠からじ
「あんた、トシなんぼ!?」
「はっ?」
「トシなんぼ!?」

ひろこ姐はんに怒鳴られた私は、心の中でムッとなった。

それでも私は『16歳です。』と答えた。

ひろこ姐はんは、私に怒った口調で言うた。

「16歳のコはみなコーコーに通っているのよ…今の時間はコーコーにいる時間でしょ…こななところでプラプラせんと、コーコーに戻ったら!?」

ひろこ姐はんは、高校に行っていない私にボロクソに言うたあと、大きくため息ついた。

ひろこ姐はんは、なにをコンキョにそななことを言うたのか?

ひろこ姐はんは、中学卒業して大都市圏にジョウラク(都へのぼること)した。

ジョウラクした都市(まち)で就職して、働きまくった。

高校に行っていないのをひたすらガマンして働きまくった…

そして、小さいけどジブンのお店を持つことができた…

私は、ひろこ姐はんはそうした苦労をしながら生きてきた人だから、理解できる。

だか、ひろこ姐はんが想ったことをズケズケと言うたけん、私は怒っている。

私は、故人が遺したユイゴンにしたがってアメリカ合衆国の学校教育を受けた。

4年制のハイスクールの1年生までは、アメリカ合衆国の寄宿学校で学校生活を過ごした。

学校の勉強と資格取得試験だけの学校なので、学校行事なんかまったくなかった。

ロングバケーション中は、社会奉仕活動ばかりをしていた。

せやけん、日本の高校生たちのことはまったく知らない…

4年制ハイスクールの1年生を終えたばかりの頃、卒業生の親が『親もとから学校へ通えないコはかわいそうだ。』とか『楽しい時間がないのはイヤだとは想わないのか?』などとあつかましく言うたけん、日本の高校に転学しただけ…

せやけん、ゆめいろ市の高校をほかした。

ひろこ姐はん、生ぬるい表情を浮かべている私になおもあつかましく言うた。
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