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それでも僕は
第11章 11★





「あー今日期末テスト返って来るのか…嫌だな…」
翌日…いつものように朝練済ませて教室に入ると宏が黄昏れていた。俺は朝から黄昏れている宏にため息を吐いて自分の席に座る。
「おはよう、優馬」
「おはよう、宏」
「なあ、今日合コン行くんだけど、優馬も一緒にどう?」
コイツ…さっきまで期末テストがどうこう言ってたくせに、合コンを誘う宏の豪胆さに俺は苦笑を漏らす。
「部活だから無理」
「えー?他校の女子から優馬を紹介してほしいって頼まれているのに」
残念そうな宏に俺は肩を竦める。俺にはすでに最愛の恋人…ケイがいるから合コンの類いは間に合っている。宏には悪いが、今後も合コンに参加する気は一切ない。俺はがっくり肩を落としている宏を尻目に1限目の準備を始めた。







「あーっ最悪」
昼休み…俺と張り出された席次表を見に中庭に向かった。赤点ギリギリ宏は300人中、250位と後ろから数えたほうが早い順位だ。
「あ、いた優馬…成績大丈夫だったか?平均下回っていると練習出れないぞ」
席次表を確認しに来た律が近寄って来た。
「あぁ…大丈夫だったよ」
俺は席次表にある自分の名前を指差す。優斗の教え方が良かったのか、1位の律よりは低い15位だが悪くはないと思う。俺の席次を見て律は満足そうに頷く。
「それは良かった、優馬がちゃんと勉強しているか不安だったんだよな」
うんうんと頷く律。まるで手のかかる弟を持った兄のような反応をする律に俺はリアクションに困る。
「うわっ優馬って顔だけじゃなくて頭も良いのか」
俺の席次を見て宏は驚愕する。正直、宏は俺の成績より自分の成績をどうにかしたほうが良いとは思うが…。
「…って誰?」
今さら律に気付いたらしい宏に俺はずっ転げそうになる。
「あぁ…彼は東雲 律…同じバスケ部の部員だよ…」
「……ふ~ん?」
宏が律頭のてっぺんから爪先までじっくり見る、宏の不躾な視線に律は不愉快そうに眉を寄せ、メガネのブリッチを人差し指で押し上げた。
「俺は優馬のクラスメイトの八木 宏…よろしくな、律」
宏は乱暴に律の手を握り上下に動かす、ずかずかと踏み込んで来る宏に律は徐々に不機嫌になっていく。

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