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それでも僕は
第17章 17★


「あ、ありがとう…」
ひたすら冷たい視線を俺に向ける匠達也、俺は顔を逸らしながら達也の買って来た惣菜パンを取る。惣菜パンを食べる俺を匠がじーっと見つめる、何かを勘繰るような達也の視線に俺は居心地の悪さを感じてしまう。びくびく怯える俺を見ていた達也がため息を吐いた。
「…そういえば…」
達也は夏休みに家族で海に行った話をする、達也の冷たい視線が和らぎ、俺はほっと胸を撫で下ろす。






「……やっぱり中学のころより多いよな」
一応、進学校だけあって授業は難しいし、課題も多い。学校から帰った俺は寝たいのを我慢して出た宿題を片付ける。
「……ん?高人からか?」
課題が半分くらい終わったころ、高人から電話が来る。
「もしもし、高人か?」
『優馬?久しぶりにそっちに行って良い?料金は弾むからさ…』
「良いけど…」
高人は用事が終わったらそっちに行くと告げ、電話を切る。なぜか元気のない高人が不可解だったが、残っている課題を片付ける。
「うーん、まあこんなものか?」
1時間くらい課題と格闘してようやく課題が片付いた。中学のころより時間が掛かった。
「……高人はまだ来ないのか…」
そろそろ7時になるが高人が来る気配はない。俺は立ち上がり、ストレッチしてずっと同じ姿勢で固くなった身体を解す。
「……暇だな…」
さすがに今から客を探しに行ってもその間に高人が来るだろう。俺はキッチンに向かい高人と自分の分の夕飯を用意することにした。冷蔵庫の中身を確認する。
「やっと来たか、高人?」
俺は玄関に向かい高人を招き入れる。電話で感じた高人の違和感は俺の気のせいではなかったらしく、高人は普段の派手な服装ではなく、地味目のYシャツとスラックスで、目にクマができている。
「だ、大丈夫か?」
「…いや、ちょっと仕事が忙しくって」
良く見たら服も髪も乱れている高人。何かあったのは明白だが、高人があまりにも辛そうに笑うので俺はそれ以上何も聞けなかった。
「…ここで立ち話もあれだし、さっさと中に入れよ」
俺はため息を吐きながら、高人を中に入れる。
「もう少しで夕飯作るから、ソファーにでも座ってろよ」
俺はコンロに火をかけ、夕飯作りを再開する。
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