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それでも僕は
第7章 7★



「ちゃんと断ったよ」
「あーっもったいねぇ学年有数の美少女じゃん?何が不満なんだ?」
山本くんが俺に詰め寄る。告白されるたびに毎回同じことを聞かれさすがに辟易する。
「……別に水野さんのことが嫌いとかそういうわけじゃないよ」
「ならどうして?」
「俺、水野さんと接点ないし、付き合うって言われてもイマイチ、ピンッとこないし」
「はぇー?」
山本くんは机に突っ伏し次の授業の準備を始める俺の顔を見上げる。
「……まだ何かある?」
「いや、顔が良いって得だなって思って」
ボソッと何かを呟く山本くん、俺が首を傾げると山本くんはやれやれとため息を吐いた。









「…どれにしようかな」
日曜日…彩木くんのお見舞いに行く道中…俺はお土産に何かケーキを買おうとスイーツショップでスイーツを眺めていた。俺は優斗さんからかなりの額の小遣いをもらっている、最初はこんな額、受け取れないと辞退したが家事をやってくれている分とご飯の材料費も含んでいると強引に渡されたが、ご飯の材料費を含んでいたとしてもかなり多い。恐らく彩木くんにお見舞いのお土産代も含まれているんだろう。俺はドーナッツを買ってスイーツショップを出た。
「…でさ、アイツってば」
「まぁまぁ…とおるだってわざとじゃないんだし」
病室の前まで来ると彩木くんが女の子と話している声が聞こえ俺はドアを開けようとした手を止める。俺はふたりに気付かれないようにこっそり病室を覗き込む。彩木くんが栗色の髪の少女が楽しそうに話している
「慧くんは本当に甘いな…あまり甘やかすとアイツ調子に乗るよ」
「あやめちゃんはとおるに厳しすぎるよ」
あやめと呼ばれた女の子と彩木くんが笑い合う、年相応に笑う彩木くんを見た俺の胸に暗雲が漂う、これまで俺は彩木くんには自分しかいないと内心思っていた。いつの間にか俺は彩木くんにとって特別な相手だと思い込んでいた。彩木くんとあやめさんが楽しそうな声に俺は動けなかった。今、病室に入れば自分の中の『何か』が崩れそうで…俺は病室の前で立ち尽くしたあと、俺は結局彩木くんに会わずに帰ってしまった。
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