この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
それでも僕は
第7章 7★




「………最近、慧くんのお見舞い行ってないのか?」
「……え?」
せっかくの休日と言うことで普段できない手の込んだ料理を作っていると久しぶりの休日でゆっくりしている優斗さんが慧のことについて聞いてきた。俺はあれから彩木くんのお見舞いに行ってない。正直、彩木くんとどういう顔で会えば良いのか分からない。
「…喧嘩でもしたか?」
喧嘩したと言うより俺が勝手に気まずくなって彩木くんを避けているだけだ。彩木くんには落ち度ないのに…。表情を曇らせた俺に優斗さんは重々しくため息を吐いた。
「何があったのかは知らないが、そんな顔するならちゃんと仲直りしておけよ」
優斗さんは肩を竦めた。優斗さんはそれ以上、彩木くんのことには触れてこなかった。




「はあ…」
少しでも時間が余ると彩木くんのことを考えてしまう。勉強も手に付かない。なんで俺はこんなに彩木くんのこと気になっている。宿題をなんとか終わらせて俺は出掛ける準備を始めた。彩木くんが入院している病院に近付くほど俺の足は重くなっている、そういえば彩木くんが入院して数週間経ったがまだ入院しているのだろうか?病院まで来て不安が俺の頭をグルグルと駆け巡る。
「ん…?」
彩木くんの病室に近くがなぜか騒がしい。どうしてんだろう?と様子を伺うと彩木くんと仲の良かった看護師が俺を見付け近付いて来た。
「南くん…」
「…なにかあったんですか?」
看護師のただならぬ雰囲気に俺は嫌な予感を覚える。看護師は俺から顔を逸らし気まずげに黙り込んだ。
「その…彩木くんが発作起こして生死をさ迷っているの」





「彼女が慧彩木くんの母親の佳代さん」
看護師に救急治療室の前に案内され彩木くんの母親の佳代さんを紹介される。
「…は、初めまして…南 優馬と言います」
「あぁ…あなたが慧の言ってた南くん?」
自分でも分かってない俺と彩木くんの関係をどう説明しようかと思っていたら佳代さんはなぜか納得したように息を吐いた。
「……うちの子がずいぶん迷惑をかけたみたいね?」
「いえ、そんなことは」
彩木くんのことを迷惑に感じたことはない。むしろ迷惑をかけられていると言われ謎の反抗心が沸いた、まるで俺が部外者みたいに思われているように思えて…。
/219ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ