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それでも僕は
第8章 8☆




俺はふたりから俺が学校で休んでいる間に起きたことを聞く。最近は南さんとゆっくりした時間を過ごしていたからこうやって賑やかなのは久しぶりだった。
「慧くん、体調は良くなったかな?」
ふたりと雑談していると学校から帰って来た南さんが病室に入って来た。
「……友達?もしかして邪魔した?」
「ううん…ちょっと話していただけ」
南さんはあやめちゃんと亨くんのほうを向く。
「初めまして、南 優馬です、よろしくね」
見ていたは爽やかな笑みを浮かべふたりに自己紹介をする。アイドル並に整った顔と爽やかな笑顔にふたりはたじろぐ。
「植田 亨…です」
「伊藤 あやめです、よろしくお願いします、南さん」
亨くんはたじろぎつつ、あやめちゃんは何とか動揺を押し殺し猫を被った。
「ケーキ買ったけど、ふたりも食べる?」
「あ、はい」
南さんはコーヒーを淹れに給油室に向かった。南さんが出て行くとあやめちゃんが興奮しながら俺に詰め寄った。
「なになに?あの格好良い人は?」
「えぇと…」
俺はあやめちゃんの勢いに気圧される。南さんと付き合っているとふたりに言い出す勇気は俺にはない。正直釣り合ってないと言われそうで怖い。
「ふーん?まあ慧をイジメているとかじゃないなら俺はどうでも良いや」
落ち着きを取り戻した亨くんはそう言い切った。あやめちゃんは亨くんの素っ気ない態度に輝かんばかりの笑顔を向けた。
「そんなに拗ねなくても亨も格好良いよ」
「うるせぇ!?」
「ははは…」
いつものやり取りを始めたふたりに俺は乾いた笑みを漏らす。俺がふたりの反応にドキドキしているのにいつも通り過ぎるあやめちゃんと亨くんに俺は少し羨ましかった。
「お待たせ」
ふたりがいつものやり取りをしているとコーヒーを淹れた南さんが戻って来た。南さんの買ってきたフルーツタルトをみんなで食べながら時間は過ぎて行った。
「じゃあな、慧」
「またね、慧くん」
俺に休んでいる間の課題を渡してふたりは帰って行った。少し騒々しいふたりだけど、身体の弱い俺を常に気遣いつつも、決して腫れ物扱いしない友達だ。俺は課題の内容を確認する、長期に渡って入院したせいで少し勉強で分からないところが出てきた。
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