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それでも僕は
第9章 9★





数学の課題で少し詰まってしまいブルーになる。苦手なものを克服したいと言う気持ちはあるが中々上手くいかない。マイナス思考に陥った頭をリセットするため、少し休憩することにした。俺はコーヒーを淹れにキッチンに向かう。コーヒーに砂糖とミルクをどばどば入れて部屋に戻る。
「…ケイ?」
コーヒーを持って部屋に戻るとケイから電話が来ていた。俺は急い電話に出る。
「ケイ…どうかしたか?」
『別に…ただゆうの声が聞きたかっただけだから』
ケイの甘えるような声に俺は思わず頬を緩める。
『……迷惑だった?』
「そんなことないよ、俺もケイの声が聞きたかった」
迷惑をかけたか不安がるケイ、会いたいのは、そばにいたいのはケイだけじゃないってことを知ってほしい。
「……もし、良かったら明日この時間に電話して良い?」
『うん、良いよ』
大声で喜ぶケイに俺は苦笑する。
『……じゃあね、ゆう…また明日』
「…あぁ、また明日」
名残惜しいが、明日検査があるらしいケイはもう寝ないといけない。
『……ゆうのおかげで明日も頑張れそうな気がする』
「……ッ…」
ケイの言葉に俺の胸に熱い何かが込み上げて来る。
「……はぁ…」
ケイは俺がそばに居なくても、俺のことを支えにしながら頑張っている。
「……俺も頑張るか…」
俺は残っている課題に取り掛かる。ケイと会話したことによってさっきまでの鬱屈した気持ちはどこに行ったのか晴れやかな気持ちで課題と向き合った。






「お疲れ様でしたー」
大会が近いこともあって日を追うことに練習が厳しくなっていく。疲れた身体を引きずって更衣室で着替える。
「来週、大会だけあって練習キツいな」
あまりの練習のキツさにぐったりする律に俺は肩をすくめた。
「でも、大会終わったら期末テストだし、少しゆっくりできるだろ」
やや楽観的な俺に律は厳しめの視線を向ける。
「期末テストの1週間前は部活休みだけど、テストの結果悪いと練習させてもらえないぞ」
「一応、普段から予習と復習は欠かさないようにしているよ」
少し心配性なところがある律に俺は苦笑する。律はロッカーからメガネケースを取り出す。律は視力が悪いが普段、生活する分には問題ないらしい細かい文字を読んだり、遠くの物を見たりする時不便だからと言う理由でメガネをかけている。
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