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第3章 ナンパ犬太郎傑作選1-3『変態「プロ腐女子」観察日記 後編』

…その後、私と優はメールを何度か交わしたものの、また会う事はなかった…。
実は彼女の主催する『HFRサークル』に大手広告代理店『電創』が関心を示し、スポンサーをあてがう前提としてサークルをもっと巨大化させるために、優はヨーロッパ圏の同人イベントを視察に行ったり、それを持ち帰って企画を練り直したりと…
あまりに多忙になり、まるで私と予定が合わなくなり…
そのままフェードアウトしてしまったからだ…。
…しかし私は、優から官能小説家としてとても大事な事を学ばせてもらった気がする。


ふたりはたった一度きりしか、肌を合わせる事はなかった。
それは出会い方からして、そうなってしまう事は容易に予想出来た。
だからこそ、その一度のセックスに一球入魂ならず『一交入魂』よろしく集中し…
五感を研ぎ澄ませて相手の全てを感じ、想像し、しっかり感じ合い…自らのココロとカラダに刻み込む…！
今後、常々そんな意気込みでセックスに望み、それをきちんと活かして官能ストーリーに編み上げる事の重要性を学んだ。
だからこそ、し損ねてしまった彼女の巨大な乳房による『パイズリ』は…
今後「後悔のないようにセックスに打ち込むべしという」教訓として、また忘れ形見のように、私の心の中に永久に生き続ける事になるのだろう…。


おしまい。