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籠の中の天使
第13章 夢の中へ



「この後は飯を食うだけだから…。」


私の肩を抱いたままノアが公園の丘を降りる。

疲れた私を庇うようにゆっくりと歩いてくれる。


「次の目的地に着くまで寝てもいいぞ。」


車でノアが私に言う。

トランクから取り出した膝掛けを私に掛けるとノアがハンドルを握ってカーステレオのボリュームを下げる。

1日中、お姫様扱いだ。

ノアの肩に頭を乗せてノアの言葉に甘えて寝る。

ノアが運転する車が気持ち良くてすぐに夢の中へと引き込まれる。

南斗が笑ってる。

その隣に寄り添うのは勝ち誇った笑顔を浮かべる千紗先生という最悪の悪夢…。


『籠娘がお姫様になれるとか本気で思ってるの?』


杉山さんの声がする。


『籠娘のくせに上から目線の身の程知らずだからな。』


峯岸君の声もする。

逃げようとする私の手を誰かが掴む。


「嫌っ!」


そう叫んでた。


「咲都子…、俺を見ろ。」


私にそう言うのは南斗だけ…。

目をゆっくりと開いて声の主を見る。

心配そうに私を覗き込んでるのはノアだ。


「大丈夫か?」


ノアの手が私の頬を撫でる。

ノアのシャツを掴んでしがみつく。


「怖い夢を見たの…。」

「もう起きたから大丈夫だろ。」


ノアにしがみつく私を優しく抱き締めてくれる。

ノアの心臓の音がする。

それは力強くゆっくりとした心音…。

南斗とは違う音なのに南斗と変わらない安心感を与える。

しばらくノアと抱き合ってた。

車の窓の向こうは真っ暗な闇だけが広がってる。


「ここは?」


私の質問に答えるノアが耳元で囁く。


「咲都子に魔法を掛ける場所…。」


ゆっくりと私を手放すノアが車から私を降ろす。


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