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籠の中の天使
第21章 繋がり



諦めた南斗がため息を吐く。


「おいで…。」


子供扱いで私を抱き上げようとする。


「やだ…。南斗を先にイカせてあげる。」


私だって、あの街の子だ。

男の悦ばぜ方は身体に染み付いている。


「先にイッちまったら、咲都子が抱けなくなるだろ。」


不貞腐れて強引に抱き上げる南斗が私を引き寄せてキスをする。

あの街のSEXにキスはない。

その違いを南斗はちゃんと示してから私の顔を見る。


「何処でそんな事を覚えて来たんだか…。俺は咲都子をそんな風に育てた覚えはありません。」


私が強引に南斗を誘うのはノアのせいだと思ってる。

私にそういう事を教えたのは南斗だと抵抗する。


「意気地の無い誰かさんは、私が寝てる時にしかしてくれないものね…。」


精一杯の虚勢を張って南斗を睨めば


「咲都子が起きてるのは知ってた。ちゃんと起きてくれれば最後までするつもりだったけど、無理矢理に寝たフリとかされたらそれ以上は出来なくなるのが当たり前だろ?」


と笑い出す。

知ってたとか今更言われると恥ずかしいとしか思えない。


「やっぱり南斗なんか嫌いっ!ノアの方がいいっ!」


子供扱いが悔しくて心にも無い事を口にする。


「悪いが咲都子だけは譲らねえよ。」


南斗が私の口を唇で塞いで来る。

少し強引にベッドに押し倒される。

荒々しいキスをしながら南斗が私のパジャマを脱がす。


「はぁ…。」


息すら許さないキスに身体が強張ってしまう。

私の身体の反応を感じる南斗が手を止める。


「やっぱり…俺だと無理か?」


不安そうな表情をする南斗がまた離れてしまうかもと思うだけで涙が出る。


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