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籠の中の天使
第3章 学校嫌い
ビールやおつまみが置かれた小さなテーブルの奥に布団が敷かれて全裸の女の子がお客さんを手招きする。
お客さんから女の子を触る事は許されない。
呼ばれたお客さんはやっぱり全裸になり女の子に身体を任せる。
キスは絶対にしない。
女の子はお客さんのイチモツをウェットティッシュで拭いたり軽く手で愛撫して勃起させてからコンドームを装着する。
コンドームを着けて安全になった棒をアイスのように舐めてお客さんを悦ばせる。
慣れたお客さんや安全だと思えるお客さんにだけ胸や股間の陰部を触らせる事もある。
これは女の子の判断らしい。
乱暴にされて傷付けられたらお店としても困るから、何処のお店でもお触りNGの建前が存在する。
そして限界が近付いたお客さんのモノを女の子は自分で自分の中へと導き事に達する。
ほとんど場合、布団に寝るお客さんの上で女の子が腰を振る事になると南斗が言ってた。
たまに自分で動かさないと射精に至らないお客さんも居るから女の子の方が下になるとも聞いた。
今夜はきっと女の子の方が上だ。
古びたユーロビートの曲に合わせたようにギシギシと古い床が軋む音がする。
『ん…、んぁ…、いいよ…。』
『あーん…、素敵…、もっと奥で…。』
部屋の上からそんな声までもが聞こえて来るから私は布団に潜りひたすら耳を塞ぎ続ける。
こんな状況は30分だけだと自分に言い聞かせる。
その30分が深夜0時まで何度か続くとわかってても私は耳を塞ぎ目を瞑る。
もう嫌だ…。
南斗…。
帰りたいよ。
南斗が居るあの部屋へ…。
私の部屋…。
私はまだ籠娘…。
今も後ろの正面は真っ暗なままだ。