この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
籠の中の天使
第5章 間違ってもいい…



慣れた職員専用の駐車場に行けば来客用のスペースに北斗さんの車が停めてある。

小さなワゴン車…。

あの街でお年寄りの為の往診を引き受けてる病院の車だ。


「後ろに乗って横になればいい…。」


北斗さんが後部座席側のドアを開けてくれる。

後ろは運転席からドアの開け閉めが出来るからタクシーみたいだと笑っちゃう。


「はいはい、俺は南斗の姫様をお送りする運転手でございます。」


昔と変わらない優しさを見せる北斗さん…。


「南斗とは上手くいってる?」


北斗さんの質問に顔が熱くなる。


「上手くって…。」

「ご飯とか、あいつ、ちゃんとしたものを咲都子ちゃんに食べさせてる?」

「最近は2人で作って食べてるよ。でも南斗と居られるのは週末だけだもん。」

「咲都子ちゃんは…、このまま南斗と居たい?」

「うん…。」

「大学はどうするの?」

「南斗は行けって言う。でも…、どんな大学に行くべきかわかんない。」

「南斗らしいな。あいつもギリギリまで迷ってたからな。優柔不断なところは変わってない。」


南斗と私の関係を北斗さんは見抜いてる。

知ってて賛成も反対もしない。

もしも南斗が間違ってたり私が間違ってたりすれば、その時は北斗さんが本気で私達を叱る。

今の南斗は私の為に道を外れないように必死になってる。

私はそれが寂しいと思うけど、南斗に我儘が言えない。

だから北斗さんが警告する。


「もっと俺や南斗に甘えていいんだよ。南斗が頼りないならすぐに俺のところにおいで…。」


北斗さんが車を停める。

そこは持田病院の駐車場…。


「ちょっと待っててね。」


そう言って北斗さんが病院の中に入る。


/339ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ