この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
きっかけは十人十色
第22章 嵐の前触れ
まだ得意先の敷地内、かつエントランスのすぐ前だ。
無視するわけにはいかず、振り返った。
背中の真ん中くらいまであった栗色のロングヘアは、肩までカットされて内巻きにパーマがかけられていた。
およそ三ヶ月ぶりにしっかり顔を見る。
「何?佐々井さん」
「やだ、つれなーい。絢芽って呼んでくれないのね。さっきすぐに私だって気づいて、動揺したくせに」
下の名前で呼ぶわけがない。
一応仕事中だし、相手は元彼女だ。
厄介なのが得意先に転職していたということなのだが、全くの偶然である。
さっき思わず膝をぶつけてしまったのは、まさかこんなところで遇うなんて思ってもいなかったからだ。よく聞く台詞かもしれないが。
それ故に偶然というのは恐ろしい。
「ま、別に用事はないのよ」
それなら仕事に戻ればいいのに。
下手に口には出せないので、頭の中で思うだけだが。
「ふーん……」
しげしげと上から下まで絢芽――もとい、佐々井さんの視線が移動する。
「櫂のスーツ姿、やっぱり良いわね」
/173ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ