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きっかけは十人十色
第22章 嵐の前触れ
「スーツ似合うよね」
振り向きざまに唐突に言われた言葉に、思わず足が止まった。
「って、言われない?」
それに近しいことは、今日言われたが。
「う……ん、まぁ」
目線をそらしつつ、濁して答えた。
「あ、お世辞じゃなくてね?背が高いからかな。ちゃんと着こなしてるなって思って。仕事帰りに見れたせいかもしれないけど」
少し浮いたファンデーションも、よれ気味のアイシャドウも気にならないくらい、にっこりとした笑顔で。
この辺りは雑居ビルが林立する駅前通りだ。
手を引いて、通りからは身を隠すように建物と建物との隙間に入った。
「櫂?どうしたの……?」
「ごめん、ちょっと充電」
腕を軽く掴んで引き寄せて、胸の中に閉じ込めた。
詩乃のしなやかな髪がするりと指に絡む。
華奢な肩口に顔を埋めるようにすると、微かに残っているシャンプーと香水の香りが、ふわりと鼻を撫でていった。
背中にゆっくりと詩乃の腕が回されて、ぽんぽんと優しく音と温もりとが広がっていく。
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