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きっかけは十人十色
第24章 衝撃
「いえ、娘さんを心配して様子を見に来るのは何ら普通のことなので。僕こそすみません。こんな形でお会いしてしまって」
「あぁ、いいのいいの。あの子ったら何にも連絡寄越さないんだもの」
ふ、と笑みを浮かべる表情は、詩乃そっくりだ。
「仲良くやってるんならそれでいいわ。それで今日来たのはね、おかずを持ってきたの。柴崎さん渡してくれるかしら」
「あ、はい」
手に持っていた紙袋から、ガサガサと音を立ててタッパーが差し出される。
ポテトサラダとロールキャベツだ。
細切りのにんじんと輪切りのきゅうりの色が鮮やかに、マッシュしたじゃがいもと混ざっている。
ロールキャベツはトマト缶で煮込んだのだろう。キャベツが朱色に染まっていて、蓋が閉められていてもコンソメの香りがふんわりと漂う。
うまそう。
「お預かりしますね」
タッパーを受け取ってにっこりと笑顔を向けると、まじまじと顔を覗き込まれた。
「あの……?」
「あぁ、いいのいいの。あの子ったら何にも連絡寄越さないんだもの」
ふ、と笑みを浮かべる表情は、詩乃そっくりだ。
「仲良くやってるんならそれでいいわ。それで今日来たのはね、おかずを持ってきたの。柴崎さん渡してくれるかしら」
「あ、はい」
手に持っていた紙袋から、ガサガサと音を立ててタッパーが差し出される。
ポテトサラダとロールキャベツだ。
細切りのにんじんと輪切りのきゅうりの色が鮮やかに、マッシュしたじゃがいもと混ざっている。
ロールキャベツはトマト缶で煮込んだのだろう。キャベツが朱色に染まっていて、蓋が閉められていてもコンソメの香りがふんわりと漂う。
うまそう。
「お預かりしますね」
タッパーを受け取ってにっこりと笑顔を向けると、まじまじと顔を覗き込まれた。
「あの……?」