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きっかけは十人十色
第25章 嵐の到来
「また改めます」とは言ったものの、かけた時ってまた同じように話すことになるのか?
考えただけで気が滅入る。相手は元彼女で、得意先の役職付きの秘書。
正直言って、面倒くさい。
でも仕事だから避けられない。
「……あー……」
机に突っ伏していると、コツンと頭を叩かれた。
「痛って」
「柴崎、机と会話してどうしたの」
「先輩」
後頭部を撫でながら顔を上げた。
「おかえりなさい」
「はい、ただいま。で?どうしたって?」
少しネクタイをゆるめながら、田嶋先輩は椅子に腰を下ろした。
篠田興産の平田部長からタンブラーの件で話したいと連絡があった旨のメモを受け取ったこと、折り返したら秘書室に繋がれ、図らずも元彼女と話してしまったこと、あいにく平田部長は接客中で離席している為、またかけ直す必要があることを順序立てて説明した。
「ふーん?まぁ面倒なのは分からないでもないけど。そうは言っても仕事だしなぁ」
「割り切ってるつもりで割り切れてないっていうか」
考えただけで気が滅入る。相手は元彼女で、得意先の役職付きの秘書。
正直言って、面倒くさい。
でも仕事だから避けられない。
「……あー……」
机に突っ伏していると、コツンと頭を叩かれた。
「痛って」
「柴崎、机と会話してどうしたの」
「先輩」
後頭部を撫でながら顔を上げた。
「おかえりなさい」
「はい、ただいま。で?どうしたって?」
少しネクタイをゆるめながら、田嶋先輩は椅子に腰を下ろした。
篠田興産の平田部長からタンブラーの件で話したいと連絡があった旨のメモを受け取ったこと、折り返したら秘書室に繋がれ、図らずも元彼女と話してしまったこと、あいにく平田部長は接客中で離席している為、またかけ直す必要があることを順序立てて説明した。
「ふーん?まぁ面倒なのは分からないでもないけど。そうは言っても仕事だしなぁ」
「割り切ってるつもりで割り切れてないっていうか」