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きっかけは十人十色
第26章 ニアミス
「……はい、来週の土曜日の14時に。お願いします」
電話を切ってから、通話履歴画面をぼんやりと見つめる。
ふと、その日に櫂に会えたりしないかな、なんて思ってしまった。
髪型を変えたあとに一番に会いたいって、少しだけ乙女心がうろうろしだしたなんだけれど。
――そんな都合よく、事が運ぶわけないか。
忙しいだろうから、ちゃんと休んで貰いたいのも本音だし。
そもそも休みかも分からないけど。
今日は水曜日。先々の予定なんて、今から決まってる人の方が少ない。でも、聞くだけ聞いてみるのはありよね?
メッセージ画面を開いて、文字を打ち込んでいく。
今日もお仕事お疲れさま。
ちょっと聞きたいんだけど、来週の土曜日の夕方からって時間空いてたりする?
少しだけ会えたら嬉しいなって思って。
返事は急がなくていいから、もし予定分かったら教えてね。
変な文面になってないかしら。絵文字とか顔文字はどうも苦手、というか使うのが恥ずかしくて避けている。
押しつけがましくは……ないわよ、ね。大丈夫。
頷いて、送信ボタンをタップした。
電話を切ってから、通話履歴画面をぼんやりと見つめる。
ふと、その日に櫂に会えたりしないかな、なんて思ってしまった。
髪型を変えたあとに一番に会いたいって、少しだけ乙女心がうろうろしだしたなんだけれど。
――そんな都合よく、事が運ぶわけないか。
忙しいだろうから、ちゃんと休んで貰いたいのも本音だし。
そもそも休みかも分からないけど。
今日は水曜日。先々の予定なんて、今から決まってる人の方が少ない。でも、聞くだけ聞いてみるのはありよね?
メッセージ画面を開いて、文字を打ち込んでいく。
今日もお仕事お疲れさま。
ちょっと聞きたいんだけど、来週の土曜日の夕方からって時間空いてたりする?
少しだけ会えたら嬉しいなって思って。
返事は急がなくていいから、もし予定分かったら教えてね。
変な文面になってないかしら。絵文字とか顔文字はどうも苦手、というか使うのが恥ずかしくて避けている。
押しつけがましくは……ないわよ、ね。大丈夫。
頷いて、送信ボタンをタップした。