この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
きっかけは十人十色
第27章 いたずらなタイミング
「気が済んだだろ。いい加減離れろ」
俗に言う、“ドスの利いた声”に当たるのだろう。自分でも驚くほど低くて太い声が出た。
ビクリと肩を震わせると、纏わりついていた腕と押しつけられていた胸はようやく離れた。
「何よ、そんな怖い顔しなくたっていいじゃない」
何が悔しいのか、下唇を噛んでいる。
「気を引いて反応を楽しみたいだけだろ」
「……」
やっぱり図星か。
「そんなんじゃ誰とも長続きしないからな」
「はっ、説教?私のこと放っといたくせに」
よく言うよ。
放っとかれた挙げ句に自分が取った行動、忘れたのか?
原因の一端は俺にあったとは言えど、それはしていい理由にはならないだろ。
「悪かったとは思ってるよ。でも謝らない」
「要らないわよ」
鼻を鳴らして腕を組むと、胸元の谷間が強調された。
他の男ならいいアングルだと鼻の下を伸ばす光景だ。でも。
「俺、もうお前に構う立場じゃないから。行っていい?て言うかもう行くから」
本来ならこうしてる時間も惜しいくらいだ。
俗に言う、“ドスの利いた声”に当たるのだろう。自分でも驚くほど低くて太い声が出た。
ビクリと肩を震わせると、纏わりついていた腕と押しつけられていた胸はようやく離れた。
「何よ、そんな怖い顔しなくたっていいじゃない」
何が悔しいのか、下唇を噛んでいる。
「気を引いて反応を楽しみたいだけだろ」
「……」
やっぱり図星か。
「そんなんじゃ誰とも長続きしないからな」
「はっ、説教?私のこと放っといたくせに」
よく言うよ。
放っとかれた挙げ句に自分が取った行動、忘れたのか?
原因の一端は俺にあったとは言えど、それはしていい理由にはならないだろ。
「悪かったとは思ってるよ。でも謝らない」
「要らないわよ」
鼻を鳴らして腕を組むと、胸元の谷間が強調された。
他の男ならいいアングルだと鼻の下を伸ばす光景だ。でも。
「俺、もうお前に構う立場じゃないから。行っていい?て言うかもう行くから」
本来ならこうしてる時間も惜しいくらいだ。