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きっかけは十人十色
第7章 運命の日曜日
「木山さん?」
「ずるい」
「え?」
予想外の言葉に、ぽかんと口が開いてしまった。
「…たぶん、あの場ではああ言うしかなかったし、誤魔化されても嬉しくなかった。私は彼女じゃないんだから、彼女じゃないって言われて傷つくのはお門違いじゃないかって思って、理由をつけて傷ついてないことにしたのに、謝られたらどうしようもないじゃない」
えーと、何か好きって言ってるように思えるんだけど。
「かと言って彼女になりたいのかって聞かれたらそこまで気持ちが強い訳じゃないの」
…自惚れだったか。
「でもこの一週間、柴崎さんのことを考える時間が多かったのは確かで」
それは俺も。
「打算的なことを言うと、逃すのは惜しいなと思ったりもして」
見かけによらず、なかなか正直に言うな。むしろ清々しい。
「そんなことを思う女でも側に置きたいって思う?」
真っ直ぐに視線を投げかけられた。
「ずるい」
「え?」
予想外の言葉に、ぽかんと口が開いてしまった。
「…たぶん、あの場ではああ言うしかなかったし、誤魔化されても嬉しくなかった。私は彼女じゃないんだから、彼女じゃないって言われて傷つくのはお門違いじゃないかって思って、理由をつけて傷ついてないことにしたのに、謝られたらどうしようもないじゃない」
えーと、何か好きって言ってるように思えるんだけど。
「かと言って彼女になりたいのかって聞かれたらそこまで気持ちが強い訳じゃないの」
…自惚れだったか。
「でもこの一週間、柴崎さんのことを考える時間が多かったのは確かで」
それは俺も。
「打算的なことを言うと、逃すのは惜しいなと思ったりもして」
見かけによらず、なかなか正直に言うな。むしろ清々しい。
「そんなことを思う女でも側に置きたいって思う?」
真っ直ぐに視線を投げかけられた。