パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第2章 ロイヤルホテルにて

閑散としていたロビーに、人影が現れたのは予定の15分前だった。
ちら、と見ると、編み込んでアップにまとめられた髪に、白のジャケットに紺のワンピース姿。
ふうん、清楚な感じか。
たぶん、あの子だろうな。と当たりをつけたところで目が合って、会釈をされた。
間違いなさそう、かな。ソファから立ち上がって、彼女に歩み寄った。
「…木山さんですか？」
「はい」
「はじめまして、柴崎と申します。忙しい中時間作って頂いてありがとうございます」
「あ、いえ…こちらこそ」
少し困惑したような表情を浮かべている。堅かったかな、挨拶。
「取りあえずカフェラウンジに行きましょうか」
取り繕うように促すと、パンプスのヒールが引っ掛かったのか、歩き始めようとした木山さんの身体がぐらついた。