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きっかけは十人十色
第13章 突然の来訪
ピンポーン
少し上を向いて軽く目を閉じて、もう一度肩を落とすと、フッと息を吐いて、玄関へ向かった。
カチャ
扉を開けた時に、若干目を見開いて僅かに肩が上がったように見えた。
スーツ姿…。ってことは仕事帰りか。
「どうぞ、上がって」
固さが出ないように、トーンに気をつけて声をかけた。
「…おじゃまします」
ソファを勧めたが、木山さんは首を横に振ってラグの端の方に正座をした。
ソファに腰を下ろした俺を、姿勢を正して真っ直ぐに見つめている。
「一昨日はごめんなさい。デート中断して放って帰るなんて、自分勝手もいいところだと思う」
一旦言葉を切って、瞬きをして話を続けた。
「…きっと、察したとは思うんだけど、在岡は前に付き合ってた人。別れ話は突然で“重い”って言われて振られたんだけど。会う時は、なかなかお互いの休みと都合が合わなくて、会えるって連絡を貰ったら自分の予定をやりくりして無理やり合わせてた」
少し上を向いて軽く目を閉じて、もう一度肩を落とすと、フッと息を吐いて、玄関へ向かった。
カチャ
扉を開けた時に、若干目を見開いて僅かに肩が上がったように見えた。
スーツ姿…。ってことは仕事帰りか。
「どうぞ、上がって」
固さが出ないように、トーンに気をつけて声をかけた。
「…おじゃまします」
ソファを勧めたが、木山さんは首を横に振ってラグの端の方に正座をした。
ソファに腰を下ろした俺を、姿勢を正して真っ直ぐに見つめている。
「一昨日はごめんなさい。デート中断して放って帰るなんて、自分勝手もいいところだと思う」
一旦言葉を切って、瞬きをして話を続けた。
「…きっと、察したとは思うんだけど、在岡は前に付き合ってた人。別れ話は突然で“重い”って言われて振られたんだけど。会う時は、なかなかお互いの休みと都合が合わなくて、会えるって連絡を貰ったら自分の予定をやりくりして無理やり合わせてた」