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きっかけは十人十色
第13章 突然の来訪
「それでも私は会えるなら会いたかったし、連絡くれるなら会いたいって思ってくれての連絡なんだって思ってた。でも、本人からしたら違ってたみたいで…“ゆっくり休む時間も必要だから無理して会って欲しいとは言ってないし、察しろ”って言われたの。ちょっと反発したら、『何?俺のせい?』って。当時、少し強めに言われるとすぐに目がじわっとなっちゃう癖があって、畳み掛けるように私の態度をなじられた。極めつけに“泣けば何とかなると思ってんだろ。いい加減にしろ”って言われて…。一方的に言われて悔しくて、腹が立った嫌な記憶でしかないの。できれば思い出したくはなかったんだけど、去り際に、『こいつめんどくさい女だから覚悟した方がいいよ』って言ってたでしょう?それで、あの時の気持ちがその時のまま、ぶわって一気に沸き上がってきたの。感情と結びついて記憶されてたみたいで、怒りの感情をコントロールしようとして、6秒我慢したんだけどダメだった」