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きっかけは十人十色
第13章 突然の来訪
「どうにもこうにも収まらなくて、そんな気持ちで、一緒の時間を過ごしたくなくて。後に残される気持ちを考える余裕もなくて、その場を離れるしかできなかった。誘ってくれたの嬉しかったし、楽しみにしてたの。楽しい時間にしたいなって思ってて、一緒に出掛けるの初めてだったのに、台無しにしちゃって、言い訳にしかならないんだけど…ごめんなさい」
そう言って、木山さんは頭を深く下げた。細い肩が小さく震えている。
「…話しにくいこと話してくれてありがとう。嫌なこと思い出させたね」
ぶんぶんと頭を振る仕草を見せる。
「顔、上げて?十分分かったから」
「やだ…。謝りに来たのにフェアじゃないもん…。泣いちゃいけないって決心して来たのに、そんな優しく言葉かけられたら、我慢できない…っ」
次の瞬間には、頭で思うよりも早く身体が動いて、木山さんを抱き締めていた。
そう言って、木山さんは頭を深く下げた。細い肩が小さく震えている。
「…話しにくいこと話してくれてありがとう。嫌なこと思い出させたね」
ぶんぶんと頭を振る仕草を見せる。
「顔、上げて?十分分かったから」
「やだ…。謝りに来たのにフェアじゃないもん…。泣いちゃいけないって決心して来たのに、そんな優しく言葉かけられたら、我慢できない…っ」
次の瞬間には、頭で思うよりも早く身体が動いて、木山さんを抱き締めていた。