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きっかけは十人十色
第2章 ロイヤルホテルにて
「良かったです。お洒落してきて」
「え?」
「柴崎さんって今日のこと、どこまで聞いてますか?」
「どこまで…?」
「お互いに関して」
「あー…、ざっくりとしか聞いてません」
口を挟んでもやり返され、要点だけ言われた―が正しい回答だけれども。
「私もです。まぁ、ざっくりと言うか、本当にざっくり過ぎて。電話でいきなり『日曜日暇でしょ?姉さんが通ってる活け花教室仲間の息子さんとお見合いすることになったから。ロイヤルホテルのロビーに14時よ。お待たせしないようにね』って、反論する間もなくって。だから気が進まなかったんですけど、せめてモチベーション上げるために見た目はきちんとしてきたんです」
あぁ、そういうことか。
化粧は主張し過ぎてないし、その分イヤリングのパールが引き立っている。
魅せ方を分かっているのか。そんなに計算高そうな印象もないけれど。
「え?」
「柴崎さんって今日のこと、どこまで聞いてますか?」
「どこまで…?」
「お互いに関して」
「あー…、ざっくりとしか聞いてません」
口を挟んでもやり返され、要点だけ言われた―が正しい回答だけれども。
「私もです。まぁ、ざっくりと言うか、本当にざっくり過ぎて。電話でいきなり『日曜日暇でしょ?姉さんが通ってる活け花教室仲間の息子さんとお見合いすることになったから。ロイヤルホテルのロビーに14時よ。お待たせしないようにね』って、反論する間もなくって。だから気が進まなかったんですけど、せめてモチベーション上げるために見た目はきちんとしてきたんです」
あぁ、そういうことか。
化粧は主張し過ぎてないし、その分イヤリングのパールが引き立っている。
魅せ方を分かっているのか。そんなに計算高そうな印象もないけれど。