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きっかけは十人十色
第2章 ロイヤルホテルにて

その後も様子を見ていると、じっと黙りこんで何かを考えているようだ。
眉間を寄せて難しい顔をしたかと思えば、ハッと思いついたように目を見開いたり。でも、いや、違うとでも言いたげに首をひねっている。
「どうしたの、さっきから百面相してるけど」
本音が口を突いて出てしまった。
「あの」
「うん?」
「し、失礼を承知で聞きますけど」
「あ、いいよ。タメ口で。同い年だし。話しにくいでしょ?」
そう促すと、そっか、と呟いて、納得したのだろう。話を切り出した。
「あの…付き合ってる人…いないの?」
あぁ、そうきたか。
「いないよ。何で?」
「スラッとした長身で顔は整ってるし、ここに来る必要あったのかなって言うか…単純な疑問」
「あぁ、なるほどね。いわば強引にセッティングされたようなもんだからね。俺も気乗りはしなかったし、適当に切り上げて帰るつもりだった。申し訳ないけど」
「ふう…ん、そう」
「でも気が変わった」
眉間を寄せて難しい顔をしたかと思えば、ハッと思いついたように目を見開いたり。でも、いや、違うとでも言いたげに首をひねっている。
「どうしたの、さっきから百面相してるけど」
本音が口を突いて出てしまった。
「あの」
「うん?」
「し、失礼を承知で聞きますけど」
「あ、いいよ。タメ口で。同い年だし。話しにくいでしょ?」
そう促すと、そっか、と呟いて、納得したのだろう。話を切り出した。
「あの…付き合ってる人…いないの?」
あぁ、そうきたか。
「いないよ。何で?」
「スラッとした長身で顔は整ってるし、ここに来る必要あったのかなって言うか…単純な疑問」
「あぁ、なるほどね。いわば強引にセッティングされたようなもんだからね。俺も気乗りはしなかったし、適当に切り上げて帰るつもりだった。申し訳ないけど」
「ふう…ん、そう」
「でも気が変わった」

