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きっかけは十人十色
第16章 油断は禁物
今日は外回りがなく、社内でデスクワークの日だったのが幸いだ。
しかし睡眠不足の頭にはPC作業が堪えてしまい、資料を探しに行くついでに休憩室でコーヒーを飲もうと、席を立った。
休憩室には高速道路のサービスエリアにあるような、コーヒー販売機が置いてある。
挽きたてでおいしいのだが、抽出されるまでに時間が少々かかる故、ふあぁ…とあくびが出てしまった。
「ふふ、珍しいもの見ちゃった。大きなあくび。どうしたの?」
誰も来ないだろうと思っていたのだが、タイミング悪く目撃されてしまったらしい。
「鷲見先輩。…お疲れ様です」
「お疲れ様。柴崎くん、今日外回りないんだっけ」
「はい」
コーヒーの出来上がりを知らせるランプが点滅して、取り出し口からカップを出した。
「何か飲みます?」
「ううん、いいわ。一時間後に磐井物産さんが見えるのよ」
「あー…、発注の件」
「そうそう。まぁそれは良いとして、まだ聞いてないんだけど」
「はい?」
「柴崎くんが眠そうなワケ」
しかし睡眠不足の頭にはPC作業が堪えてしまい、資料を探しに行くついでに休憩室でコーヒーを飲もうと、席を立った。
休憩室には高速道路のサービスエリアにあるような、コーヒー販売機が置いてある。
挽きたてでおいしいのだが、抽出されるまでに時間が少々かかる故、ふあぁ…とあくびが出てしまった。
「ふふ、珍しいもの見ちゃった。大きなあくび。どうしたの?」
誰も来ないだろうと思っていたのだが、タイミング悪く目撃されてしまったらしい。
「鷲見先輩。…お疲れ様です」
「お疲れ様。柴崎くん、今日外回りないんだっけ」
「はい」
コーヒーの出来上がりを知らせるランプが点滅して、取り出し口からカップを出した。
「何か飲みます?」
「ううん、いいわ。一時間後に磐井物産さんが見えるのよ」
「あー…、発注の件」
「そうそう。まぁそれは良いとして、まだ聞いてないんだけど」
「はい?」
「柴崎くんが眠そうなワケ」