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きっかけは十人十色
第17章 繁忙期の予感
運転を始めてしばらくすると、ハンドルを握って前を向いたまま、田嶋先輩が口を開いた。
「そういや、お前の彼女さんさ。木山さんって言ったっけ」
「え?はい…。あれ?」
何だかんだと話は諸々したけれど、木山さんの名前を教えた記憶はなかった。
「一昨日部屋に来ただろ?」
「来ましたけど、何で知って…」
田嶋先輩の方を見ると、ニヤニヤしている。
「あ!住所教えたの先輩…って、どこでいつ会ったんですか?訳分かんないんですけど」
「落ち着けって。会ったのは本当に偶然だよ。駅の改札でぶつかったんだけど、何かどっかで見たことある顔だなーって思ったんだよな。でも美人だから俺が忘れるはずがないなと。それで、あ、そうだそうだ。って」
先輩の口が上手いのは相変わらずだ。
スムーズにハンドルを操りながらも、ゆったりと話を続ける。
「それでちょっと話させて貰っただけ。背中は押してあげたけど、その日行けとは言ってないよ。すぐ行動起こしたのは彼女の意思だろ」
「そういや、お前の彼女さんさ。木山さんって言ったっけ」
「え?はい…。あれ?」
何だかんだと話は諸々したけれど、木山さんの名前を教えた記憶はなかった。
「一昨日部屋に来ただろ?」
「来ましたけど、何で知って…」
田嶋先輩の方を見ると、ニヤニヤしている。
「あ!住所教えたの先輩…って、どこでいつ会ったんですか?訳分かんないんですけど」
「落ち着けって。会ったのは本当に偶然だよ。駅の改札でぶつかったんだけど、何かどっかで見たことある顔だなーって思ったんだよな。でも美人だから俺が忘れるはずがないなと。それで、あ、そうだそうだ。って」
先輩の口が上手いのは相変わらずだ。
スムーズにハンドルを操りながらも、ゆったりと話を続ける。
「それでちょっと話させて貰っただけ。背中は押してあげたけど、その日行けとは言ってないよ。すぐ行動起こしたのは彼女の意思だろ」