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第19章 心配りの大切さ

「あー…、まぁ、そうだけど…」
ごにょごにょと答えていると、ポツリと本音が漏らされた。
『すぐ会えるものなら会いたいって思うけど、私、考えたの。優先順位つけなきゃって』
「優先順位？」
『うん。仕事する時に段取りするでしょ？』
「それはまぁ、うん」
『同時進行しなきゃいけない案件が複数あったとして、緊急性の高いものとか重要度に応じてどれを先にするか決めるじゃない』
「そうだね」
『この前の件で思い出したんだけど、優先すべきは自分の気持ちじゃないなって。新規案件なら大事だもの。目処つくまでは、声聞きたくなったら電話かけてきてくれればそれで充分。だから、頑張って』
何と返したらいいのかすぐに浮かばなかった。気の利いた言葉じゃなくてもいいんだろうけど。
『…何か言ってよ。結構恥ずかしいんだから』
だめだ、すごく会いたい。