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きっかけは十人十色
第20章 適度な距離感
『じゃあ、お願い聞いて。1個だけ』
恥ずかしさは残っていたけれど、お願い?何だろう?と単純に疑問が浮かんだ。
「うん。いいけど……何?」
『寝る前に詩乃の声聞きたい』
寝る前に私の声が聞きたい?一瞬、頭の中がフリーズした。今話してるのは違うのよね、たぶん。
理解が追いつかずに、またかけろってこと?と的外れなことしか浮かばない。でも、櫂の意図していることが分からない。
いけない。眉間に皺が寄ってる。
「あの、もうちょっと噛み砕いて説明して貰えると……ごめんなさい」
眉間に指を当てて、皺を伸ばしながら尋ねた。
『あー、ごめんね。俺が言葉足らずだった』
少しばかりの静寂のあと、櫂が再び話し始めた。
『安心して寝たいって言ったらいいのかな、うーんと……、寝る前のリラックスした状態で声聞きたくなる相手って、その……。彼女っていうか好きな人っていうか』
皺を伸ばしていた指が、そのままの奇妙な状態で止まった。
途端に顔中に熱が集まり始める。
恥ずかしさは残っていたけれど、お願い?何だろう?と単純に疑問が浮かんだ。
「うん。いいけど……何?」
『寝る前に詩乃の声聞きたい』
寝る前に私の声が聞きたい?一瞬、頭の中がフリーズした。今話してるのは違うのよね、たぶん。
理解が追いつかずに、またかけろってこと?と的外れなことしか浮かばない。でも、櫂の意図していることが分からない。
いけない。眉間に皺が寄ってる。
「あの、もうちょっと噛み砕いて説明して貰えると……ごめんなさい」
眉間に指を当てて、皺を伸ばしながら尋ねた。
『あー、ごめんね。俺が言葉足らずだった』
少しばかりの静寂のあと、櫂が再び話し始めた。
『安心して寝たいって言ったらいいのかな、うーんと……、寝る前のリラックスした状態で声聞きたくなる相手って、その……。彼女っていうか好きな人っていうか』
皺を伸ばしていた指が、そのままの奇妙な状態で止まった。
途端に顔中に熱が集まり始める。