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きっかけは十人十色
第21章 市場調査
「で?会ってる頻度だっけ?」
会社近くの定食屋に行き、先輩がロースカツを勢い良く頬張りながら聞いてくる。
鯖の味噌煮を食べやすいように箸で分けながら頷いた。
「あー……」
先輩は考え込むようにしばらく咀嚼をして、しっかりと飲み込んでからお茶を口に運んだ。
「そんなしょっちゅうではないな。向こうも忙しいし、今は俺ら忙しいじゃん」
「それは分かってるんですけど」
「何?不満げな顔して」
「うーん」
ご飯を口に放りこむと、飲み下してから言葉を続けた。
「電話で話してるから近い感じはしてるんですよ。でも無性に会いたくなる時ってありません?」
「あるっちゃあるな。いや、あった。付き合い始めの時かな。アポなし訪問はしなかったけど」
「……先輩、付き合って長いんでしたっけ?」
2切れ目のロースカツに箸が伸びて口へと移動する。頷くと同時に、左手の指が4本立てられた。
会社近くの定食屋に行き、先輩がロースカツを勢い良く頬張りながら聞いてくる。
鯖の味噌煮を食べやすいように箸で分けながら頷いた。
「あー……」
先輩は考え込むようにしばらく咀嚼をして、しっかりと飲み込んでからお茶を口に運んだ。
「そんなしょっちゅうではないな。向こうも忙しいし、今は俺ら忙しいじゃん」
「それは分かってるんですけど」
「何?不満げな顔して」
「うーん」
ご飯を口に放りこむと、飲み下してから言葉を続けた。
「電話で話してるから近い感じはしてるんですよ。でも無性に会いたくなる時ってありません?」
「あるっちゃあるな。いや、あった。付き合い始めの時かな。アポなし訪問はしなかったけど」
「……先輩、付き合って長いんでしたっけ?」
2切れ目のロースカツに箸が伸びて口へと移動する。頷くと同時に、左手の指が4本立てられた。