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第10章 ただの口実

浅く抽送しながら、指を広げて入り口を押し広げてくる。

「そろそろ挿れますね…」

ローターにローションを纏わせ、入り口に当てがい、ゆっくりと押し込まれる。
指とは全く違う、硬い異物を当てがわれ、若干の怖さと期待に息が荒くなる。

「ふぅ…」
「痛くないですか？」
「はい…」
「もう少しで全部入りますよ…」
「…はっ、あっ…」

異物を全て飲み込み、ローターが前立腺を圧迫し、ビリビリとした甘い痺れが下肢を襲う…

「ひうっ…あぅ…」
「挿れたただけで気持ち良いんですか？悦んでもらえたみたいだ…スイッチ入れますね」
「あ、待って…あんっ！」

ローターが蠢き、前立腺を振動して腰が溶けそうになる…
指で刺激されるのとは違う快楽が湧き上がり、俺は枕にしがみ付く。

「ああ、うぐ、ああっ！」
「凄い…腰動いてますよ」
「や、見ないで…」
「佐伯さん、エッチで可愛い…」

柳川さんの声が上擦り、俺にのし掛かってキスをしてきた。
臀部に擦り付けられる柳川さんのがめちゃくちゃ熱い…
擦り付ける行為がまるで挿入しているように錯覚し、ナカがギュッと締まった…

「あ、うぐぅ…」
「もしかして、挿れられてるの想像しちゃいました？佐伯さんも期待してるんですか？僕も繋がるの…」