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恍惚なる治療[改訂版]
第12章 熱に浮かされて
『柳川先生、処置お願いします』
『はい!』
病院に運び込まれてきた患者さんで、僕は淡々と処置をする、ただそれだけだと思ってた…
『うっ…』
「……っ!!』
初めて顔を見た時に恋に落ちた…
好きになった相手が男性だという事実に初めは悩んでいたけど、2度目の治療で会った時には既に深い沼にはまっている状態だった。
それぐらい何も知らない彼に夢中になって、もっと知りたい…患者と医師という立場から抜け出したい…そればかりが脳内を支配し、僕の胸を焦がしていた。
そして、その関係から抜け出し、僕が一方的な愛情を示しても、彼は嫌がる事無く僕を受け入れて、そして恋人同士となれた…
誰かをここまで好きになったのはあの子以来で、佐伯さんと付き合う以前にセフレと遊んでいた僕にもまだ恋愛感情は残っていたんだと感じられた。