この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恍惚なる治療[改訂版]
第13章 俺に出来る事
「はぁ…」
俺は柳川さんの事で悩んでいた…
その内容は、いつも柳川さんにお世話になりっぱなしで、俺は何も出来ていない事…
今回の看病だって、俺が色々気を付けていれば、柳川さんの忠告をきちんと聞いていれば、風邪なんか引かなかったし、柳川さんの手を煩わせる事もなかった…
何か恩返しをしたいが、何が良いか思い付かない…
飯を奢るだけじゃ味気ないし、面白味もない…
「……そうだ」
悩みに悩んだ結果、俺は1つの案を思い付いた。
ーーーーーーー
「料理…ですか?」
「うん、料理を教えて欲しいんだ」
翌日、仕事に来た三雲さんに俺はお願いをしてみた。
考えた案は「柳川さんに手作りの料理を振る舞う事」
ベタなアイディアだが、柳川さんに少しでも喜んでもらいたい…
「実はお世話になっている人が居て、その人の為にご飯を作ってあげたくて…」
「それってAさんですか?」
「……」
あっさりと言い当てられ、俺は真っ赤になって頷いた。
既に三雲さんには俺と柳川さんの関係は周知されており、なぜか応援してもらっている…