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恍惚なる治療[改訂版]
第3章 2回目の治療
突然好きな作品がBLなのかと問われて困惑する三雲さんに、アンケートの感想について話した。
「『朝間』はミステリー小説で、男同士の恋愛要素なんて皆無なのに…読者からの感想に困ってるんだよ…」
「私はBLといった視点では見てなかったですけど、女性読者が言いたい事も分かります」
「えっ、そう?」
純粋な感想をくれる三雲さんなら、女性読者からの感想がどういう意味を持っているのか伝わりそうだ。
「『朝間』シリーズって女性キャラって殆ど出てないですよね?その分、男性キャラ同士の掛け合いが多いと思うんですよ。2人が同じベッドで寝てたり、温泉に入って触れ合ったり…そういうシーンが多いと、BL作品じゃなくても女性読者は男性キャラ同士を恋人に見立てて、付き合ってる妄想をしちゃうんじゃないのかな…」
まじか…
同じベッドで寝てるのは、部屋を2つ取るお金の余裕が無かったから、温泉で肌に触れたのは朝間の肩に古傷があるのを誠が発見して触れただけ…
女性読者には前後の話の流れを理解されずに、妄想だけで2人の関係を変な方向に膨らませられるとは…