この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恍惚なる治療[改訂版]
第6章 男性同士
柳川先生は夏用の衣類を何点かチョイスしている中、俺は入り口に陳列してあるジーンズやシャツを眺めるだけしか出来ない…
「佐伯さん、何か買われます?」
「いや、俺は…」
「佐伯さんの気にいる服が有るかも知れませんよ?ー」
誘われるまま店内に足を踏み入れたものの、どの組み合わせが最適なのか全く分からん…
思えば2年程服は通販でシャツを頼む生活に慣れて、ショップで直に選ぶ事も久しくなっていた…
「どうされました?」
「あ…俺コーディネートに関しては無頓着で…」
「それなら、店員さんに見繕ってもらうのはいかがですか?」
先生は店員を呼ぶと、俺へのコーディネートを依頼した。
店員は快諾すると、いくつか服のピックアップとセットアップというものを選んで、試着室へと誘導された。
試着して柳川先生に似合ってる服を選んでもらおうとしたが、どれも「似合ってる」とか「カッコいい」としか感想が出てこない…
「あの、選ぶ気あります?」
「んー、どれも本当に似合ってるんですよ、どれも捨てがたい…佐伯さんが選べないなら、全部買っちゃいましょうか。僕が出しますから」
「それは流石に…」
柳川先生にお金を出してもらうわけにはいかないので、結局全部購入し、柳川先生に購入した服で出来る他のコーディネートを教えてもらった。