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恍惚なる治療[改訂版]
第7章 乱される身体
人差し指で顎を持ち上げ、乱れた息を出し続ける唇に親指が当たる。
「キスの経験は…」
思い出したくない、忌々しい記憶を押さえながら首を横に振ると、柳川先生は驚いたように目を見開き、すぐに目を細めて笑った。
「ふーん…未経験って事ですね。色々教え甲斐がありそうで楽しみです…」
柳川先生の唇が重なり、そのまま話し掛けてきた。
「今から舌を入れます。佐伯さんの舌で僕のに触ってみて下さい」
「…はっ」
迷い無く侵入してきた先生の舌に、おずおずと自分の舌を差し出し、舌先で触れ合う。
人生初の行為に、どう進めていったら良いか分からず、次の指示を待つ…
29のいい歳した男がキス1つ出来ないなんて情けない…
「そのまま僕の動きに合わせて絡めてみて下さい…」
「どうやっへ…?」
舌を出してるからか、妙に喋り辛くて篭った声になってしまう…
「僕がリードします。ゆっくり付いてきて…」