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第3章 敵のアジトで

大道寺実光お抱えの裏活動専門秘密結社、「ダーク・スネーク」のアジト地下3階。誘拐された松平雅子&麗は、拉致された時のパンティ一丁で背中合わせに吊るされていた。天井から垂れさがる拘束具付きの板に手首を縛られ、爪先がようやく付く程度の位置まで滑車で引き上げられた母娘の半裸の肉体がフルフルと揺れる。その様子を髭面で恰幅が良く、黒光りする裏社会のドンらしい風貌の政治フィクサー、大道寺が子気味よく眺める。

　「なかなか、良い様だ　松平も愚かな男だよ、人も羨む美人キャスターの若妻と、アイドル並に可愛い女子高生の娘をこんな目に遭わせるなんてねぇ」
　ここまで惨い仕打ちをした張本人は盗人猛々しく嗤う。だが、囚われの美女2人も負けてはいない。
　「あなたのしていることは、平和な世の中を覆そうとする完全な犯罪でしてよッ。必ず、主人がその不正を暴いて見せますわッ」
良家の子女らしく、理路整然とした高潔な言葉を、アナウンサーらしい凛とした口調で裏社会のボスにぶつける雅子。

　「ゼッッッタイ、あんたの不正はパパがスクープしてやるわ！！ そしたらあんたなんか、刑務所行よ！！」
　幼いながらも正義感一杯の口調で、恐怖に耐えながらも敵を罵る麗。
　「フフフ、お二方ともなかなか気が強いようで頼もしい…だが、松平はもうすぐ私の軍門に下ることになるのだよ、なにせ愛する妻子が我が手中に堕ちたことを知れば…、ね」
　満足そうに頷く大道寺。