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毒におかされた隊長は解毒のため部下に抱かれる
第5章 解毒①
「俺は……あなたの考えるような、良い人間じゃない。裏であなたの裸や、行為中にどんな乱れた姿を見せてくれるか想像していた、身勝手な男です。そんな人間が、催淫剤で欲情し身動き出来ないあなたを、放っておくわけないじゃないですか……」

 そう言って、レフはリースの耳たぶを甘噛みした。

 薬で敏感になっているリースの口から喘ぎ声が洩れる。

「んんっ……あっ、だめ……はぅ……」

「でも、全く嫌がっている顏じゃないですよ? そんな可愛い声を出して……、欲しいんですよね?」

「そっ……そんなつもり……は……、あんっ!」

「……今だけでいい。この1回だけでもいいから、俺を……受け入れて」

 レフの言葉の最後は、懇願に近かった。

 彼の理性が告げていた。

 解毒が終わったら、自分はもうリースのそばにはいられないと。

 レフの醜く隠された気持ちを知った彼女は、きっと耐えられずに副長の任を解くだろう。

(でも、彼女に死を選ばれるくらいなら、自分が消えた方がいい)

 胸に広がる悲しみを堪えて、レフは微笑む。

 そして今はそれを忘れるかのようにリースの唇を優しく塞ぐと、その柔らかさを自身の記憶と唇に刻み込んだ。
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