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あの時、あのBARで
第1章 BAR・シークレット
デザイナーという夢を現実に変えて仕事に励んでいた、あの時の私。
若者に人気の私鉄沿線のこの町に住むことにした。
そして見つけた、喫茶店のような外観のこの店、BAR・シークレット。
ここで出会った凌空と史彦と孝明、3人の男に取り巻かれて
浮かれ気分のうちは気楽でよかった。
でも、マスターに失恋した後に偶然だったのか必然だったのか、その時は
分からなかったけど、手を差し出してきた孝明に身を任せてしまった。
もちろん嫌いじゃなかった。彼を男として意識してもいた。
でも積極的なアプローチは無いし、私も体を繋げたから好きになったと思われたくなくて、黙って様子を見続けた。
そうこうしているうちに、凌空が私をデートに誘ってきた。そして交際を申し込まれた。正直迷った。孝明の事が頭をよぎった。彼はどう思うだろうか、と。
私は孝明に感情をぶつけた。
凌空と付き合ってもいいのか?私のことを好きではないのか?と詰め寄ったけど、
彼は応えてくれなかった。
それは・・友情と恋の間で苦しんでいたからだった。
凌空が私に好意を寄せているのを知っていて、でも自分も気持ちを抑えられなくなって、
私をその腕の中に包んだ。
そしてそれと引き換えるかのようにして、凌空との交際を後押ししてきた。
若者に人気の私鉄沿線のこの町に住むことにした。
そして見つけた、喫茶店のような外観のこの店、BAR・シークレット。
ここで出会った凌空と史彦と孝明、3人の男に取り巻かれて
浮かれ気分のうちは気楽でよかった。
でも、マスターに失恋した後に偶然だったのか必然だったのか、その時は
分からなかったけど、手を差し出してきた孝明に身を任せてしまった。
もちろん嫌いじゃなかった。彼を男として意識してもいた。
でも積極的なアプローチは無いし、私も体を繋げたから好きになったと思われたくなくて、黙って様子を見続けた。
そうこうしているうちに、凌空が私をデートに誘ってきた。そして交際を申し込まれた。正直迷った。孝明の事が頭をよぎった。彼はどう思うだろうか、と。
私は孝明に感情をぶつけた。
凌空と付き合ってもいいのか?私のことを好きではないのか?と詰め寄ったけど、
彼は応えてくれなかった。
それは・・友情と恋の間で苦しんでいたからだった。
凌空が私に好意を寄せているのを知っていて、でも自分も気持ちを抑えられなくなって、
私をその腕の中に包んだ。
そしてそれと引き換えるかのようにして、凌空との交際を後押ししてきた。