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残像
第1章 蜩
蜩が啼き始めている…
私達は、重なり合い、唇を重ねた。自然に、どちらともなく口を開き、お互いの舌を受け入れ、吸い合い、絡ませ合った。キスは、すればするほど、瞬く間に上達し、お互いの好みに仕上がっていく。
彼の右手の指は、私の耳から首筋を這い、頬の辺りに触れている。
左手は、額に掛かる髪をかき揚げ止まっている。
(あぁ、されたい)
私の全身の神経は、彼が、次にどうするか…それだけに集中している。
お互いのむさぼり合いで、少々乾いた口を離して、彼は首筋に軽くキスをする。
(あぁ、お願い)
右手は、やがて浴衣を割り、何もつけていない乳房へと伸びる。