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嘘の数だけ素顔のままで
第5章 去勢【4】
「最終宣告ですよ」

 オオハナタカコは、コトブキの目をはっきり見てそう言った。


 コトブキは息を整えるようにしてオオハナタカコの目を見返した。何か違和感があった。敬語だ……いや、これまでもオオハナタカコは自分に敬語を使ったことがあったかもしれない。ただ、今の敬語には何か従順なものをコトブキは感じた。

 コトブキの目にはオオハナタカコの瞳が愛欲に潤んでいるように見えた。そして、女の尻の感触をもっともっと確かめたいと思った。コトブキは、オオハナタカコにつめ寄り、再び突き出してきた腕を握った。


 オオハナタカコは摑まれた腕をむちゃくちゃに振った。今までの態度とどこか違う。予想に反してほとんど癇癪でも起こしたみたいだった。コトブキが一瞬躊躇った隙にオオハナタカコから腕を払われてしまった。


「ほんっと失礼しちゃう!」

 オオハナタカコはもうコトブキの目を見ようとはしなかった。服装も髪も乱れていた。だが一度も振り返らずに教室を出ていった。


 コトブキは呆然と立ち尽くした。社会の窓からそのまま生えてきたようにそそり立っていた物が目に見えて萎んでいった。


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