この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
マスタード
第8章 別離
昼食がてらちょっと飲もうということになった。どこか店に行こうかとも思ったが、せっかくだからステージ前の広場の出店で美味しいものを買って飲みたいと言ったらメンバーたちも賛同してくれた。

このステージ前にはいろいろ美味しそうな出店があるのだが、いつもオヤジバンドの演奏をするだけで出店を楽しんだことがなかったのはメンバーたちも同じだった。

近くのスーパーで安いビールテイストを買ってきて、出店で食べ物を調達する。嬉しいことにオヤジバンドを目的に来てくれた人が多いようで、客が引いたのでテーブル席は簡単に確保することができた。

「お疲れ~」
「我らの演奏の大成功を祝して乾杯~」

仲間と一緒に語り合って酒を飲むのは実にいいものである。昼間に青空の下で飲むというのも乙で最高だから、ここで飲もうと提案して本当によかった。

オヤジバンドの熱烈なファンのおじちゃんやおばちゃんたちが混ぜてと隣のテーブルに陣取って生ビールまで差し入れしてくれた。

ステージの大道芸が終わるとにわかにテーブル席の前の地べたに座る前列に人が大勢入ってきて騒がしくなった。

何事が始まるのかと思ったらアイドルグループのステージだった。前列に集まってきた人たちは熱烈な追っかけらしい。
『グルビーズ』という聞いたこともない名前のアイドルグループだが、B級グルメ応援大使をフレーズにしているということは、B級グルメがグループ名の由来なようだ。

最近は星志は地下アイドルと言われる人たちのオタクをやっているようだが、こういう人たちが地下アイドルかと最初は興味もなかった。

しかし、一曲聴いた瞬間にまるで雷に撃たれたような衝撃が走った。テレビやラジオに出ている歌手の人たちなど圧倒的に凌駕する抜群の歌唱力。

歌の作りがまたスゴい。コミックソングのようなメチャノリのいいアップテンポの曲にはすっかり引き込まれてしまう。そうかと思えば突然演歌調の歌に変貌して、これがまた紅白に出るような演歌歌手の上をいくようなスゴいコブシや歌唱力。
そしてまたノリのいいアップテンポな歌に戻る。

オヤジバンドのメンバーたちもすっかりその歌に引き込まれて真剣に聴いている。オヤジバンドでもオリジナル曲は何曲か出しているが、こんな作りの曲は到底考えつきもしなかった。



/104ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ