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恋 と 愛 と 思い出 と
第1章 1st 美月と朝陽
「…おーい、美月、聞いてる?起きてる?」
「っは!!!起きてる!!起きてる!、うん、ケータイありがと。久しぶり、えっと、じゃあね!!!」
とりあえず、逃げよう。逃げなきゃまずい。
180後半の細身長身な男を避けて歩いて行こうとする。
ーーも。
「いやいやいやいや、ちょっとお嬢さん!」
呆気なく腕を掴まれてしまった。
「久しぶりの再会だよ?5年ぶりだよ?もうちょっとなんか…」
「あるわけないじゃない!!別れたオトコと!!話すこともない!!」
道のど真ん中で、28歳にもなって大きな声を出してしまったことに気づいて、居た堪れなくなる。
「だからね、離してください。サヨナラ。」
そっと腕を払おうとした。