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BAR・エロスは今も・・
第3章 修のネゴシエイト
今夜、女房に浮気された哀れな男を慰める気持ちが沸き起こって、
何年かぶりに肌を合わせられたら・・
あわよくば、そんな厚かましい希望を抱いてこの店の扉を開けた。
だけど、梓にはもう自分を受け入れる余裕はない、と修ははっきりと判った。
彼女はもう紫苑にしか許さない。身も心も。
そして紫苑も、梓の事を本気で愛し守り続けていることが、大切にしていることが、
熱く熱く伝わってきた。もう、梓は自分にとって大切な友人でしかない。
心の繋がりだけで、体を繋げることはもう二度と、ない・・
「修さん?」
望美に顔を覗き込まれて、我に返った。
「あ、ごめんごめん。俺は初めてだからさ、なんか緊張を通り越して意識が飛んじゃって」
照れ笑いで誤魔化す修に笑いかけながら、さりげなく腿に手を置く望美はすでに、
交渉成立の確信を持っていた。この男はいける、と。