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恋花火-Akane-
第2章 恋をしていた
夜眠る前に、自分の乳房を触る癖がついてから、数週間が過ぎた。


なんとなくだけど、いけないことをしている気がして、やめようと思うのに夜になると勝手に手が伸びた。


私って変なのかも…


だけどこんなこと、誰にも聞けるわけないから、秘め事として続けていた。








そんなある日、放課後みんなでワイワイしていたら、またサッカー部のみんなが教室に来た。今回はエッチな本はなくて、ホッとしたような残念なような、複雑な気持ちになった。


初めは担任の悪口とか、部活の話とかしていたけど、だんだん悪ノリしてエッチな話になるのはいつものこと。


…なんだけど


「あいつ一人でヤッてるらしーぞ」


という一言に、思わずビクッと反応してしまった。


それはここにいる誰かのことを言っているわけではなかったのに、毎日"いけない事"をしている私は、つい反応してしまった。


そんな私の挙動を不審に思ったみんなが、一斉に私を見た。


なにかうまく誤魔化さなきゃ。


そう思えば思うほど、言葉は出てこない。


「え、茜もしかして?」


笑いながら言われたけど、どうにもうまく返せない。


どうしよう


ここで暴露するべき?毎晩してますって?


いや、絶対無理…


その時だった。










「人に言う前におまえやってんだろ」


と言う声が聞こえて、振り返るとそこに立っていたのは


相原陸


後に深いお付き合いになるなんて


この時は微塵も思っていなかった。




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