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スカーレットオーク2
第13章 13 再開
ペンションの営業が再開する。
休んでいる間にも問い合わせが多く、電話やらメールやら対応にてんてこ舞いだったがなんとか収拾がついてきた。
小夜子のいないペンションは花のない花瓶のようだが、どこからか香りが漂ってきて見えないけれど感じられる花が何処かに咲いているような気がする。
掃除を済ませあちこち磨いてから緋紗は少し食堂のテーブルに座り肩を回した。
「おつかれさん」
和夫がコーヒーを持ってきてくれた。
「ありがとうございます。今日はお迎え私が行きましょうか?」
和奏は先週から保育園にはいっている。
「うーん。頼もうかな。すまんな。ほんとに」
「いいですいいです」
(力になりたい)
緋紗が直樹を追いかけて岡山から静岡にやってきた時には、和夫と小夜子にとてもよくしてもらった。
今、直樹と結ばれてこうやって暮らせるのも和夫たちのおかげだと思っている。
「俺ももっともっとしっかりしなきゃな。直樹にも面倒かけてるし」
「直樹さんも結構、和奏ちゃんと遊ぶの楽しいみたいですよ。私達二人だからちょっと新鮮なのかも」
「まあ二人の生活の負担にならないようにしないとな」
和夫は直樹の不妊を思い出して少し遠くを見た。
「じゃ今日は教室がないので早めに行ってきますよ」
「ありがとう」
仕事を始めた和夫は少し活力を取り戻した笑顔で厨房へと向かって行った。
休んでいる間にも問い合わせが多く、電話やらメールやら対応にてんてこ舞いだったがなんとか収拾がついてきた。
小夜子のいないペンションは花のない花瓶のようだが、どこからか香りが漂ってきて見えないけれど感じられる花が何処かに咲いているような気がする。
掃除を済ませあちこち磨いてから緋紗は少し食堂のテーブルに座り肩を回した。
「おつかれさん」
和夫がコーヒーを持ってきてくれた。
「ありがとうございます。今日はお迎え私が行きましょうか?」
和奏は先週から保育園にはいっている。
「うーん。頼もうかな。すまんな。ほんとに」
「いいですいいです」
(力になりたい)
緋紗が直樹を追いかけて岡山から静岡にやってきた時には、和夫と小夜子にとてもよくしてもらった。
今、直樹と結ばれてこうやって暮らせるのも和夫たちのおかげだと思っている。
「俺ももっともっとしっかりしなきゃな。直樹にも面倒かけてるし」
「直樹さんも結構、和奏ちゃんと遊ぶの楽しいみたいですよ。私達二人だからちょっと新鮮なのかも」
「まあ二人の生活の負担にならないようにしないとな」
和夫は直樹の不妊を思い出して少し遠くを見た。
「じゃ今日は教室がないので早めに行ってきますよ」
「ありがとう」
仕事を始めた和夫は少し活力を取り戻した笑顔で厨房へと向かって行った。