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第13章 １３　再開

　自営業とはいえ和夫も和奏を見る時間が限られている。

朝は特に慌ただしく客への朝食と和奏の支度が同時進行だ。

緋紗もできるだけ早く出勤した。

助かったのは和奏がこの状況を理解していてぐずらないことだ。



（あんなにイヤイヤ言っていたのに）

和奏がいじらしくて緋紗はできる限り相手をしてやった。

夕方には直樹が仕事を終えてこのペンションへ寄り、和奏の相手をして一緒に食事をとり緋紗と家に帰る。

そして金曜日の夜だけピアノの演奏をする。

そんな生活に少しずつ慣れていき緋紗と直樹の生活もまた落ち着いていった。